行政書士試験 · 基礎知識
国際社会の基礎:国連・貿易・気候変動の枠組み

機関の役割と、原則・例外・国ごとの取組を整理する
国連総会と安全保障理事会の役割、WTOの無差別原則、パリ協定の国が決定する貢献を学ぶ。加盟国数や人物名より、ニュースを理解する制度の構造を押さえる。
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この記事でわかること
国連総会と安全保障理事会の役割、WTOの無差別原則、パリ協定の国が決定する貢献を学ぶ。加盟国数や人物名より、ニュースを理解する制度の構造を押さえる。
- 国連総会と安全保障理事会の役割を区別する
- 最恵国待遇と内国民待遇を区別する
- パリ協定とNDCの仕組みを説明する
1.国連総会と安全保障理事会は役割が異なる

国連総会は、すべての加盟国で構成する主要な審議機関で、各国一票を持つ。憲章の範囲の問題を討議し、加盟国や安全保障理事会等に勧告する。表決では、重要問題とその他の問題で必要な多数が異なる。安全保障理事会は国際の平和と安全の維持に主要な責任を負い、憲章に基づき、勧告に加え制裁等の措置を決定する権限を有する。『国連が決議した』という言葉だけで、誰が何をどの根拠で決めたかを省略しない。
2.最恵国待遇は相手国間、内国民待遇は国内産品との比較

WTOの貿易ルールを理解する入口に、無差別の原則がある。物品貿易では、最恵国待遇は、ある国の同種の産品へ有利な待遇を与えると、原則として他の加盟国の産品にも与えるという考え方。内国民待遇は、輸入後の同種の産品について、国内税や国内規則等で国産品より不利に扱わないという考え方である。ただし協定上の条件や例外があり、FTA・EPAなどの特別な扱いも確認する。サービス等では条文構造や約束が異なるため、物品の説明をそのまま広げない。
3.パリ協定では、各締約国がNDCを提出・更新する

パリ協定は気候変動に対応する国際的な枠組みである。世界平均気温の上昇を産業革命前から2℃を十分下回る水準に抑え、1.5℃に抑える努力を追求する目標を掲げる。各締約国は自国の削減目標等を含む『国が決定する貢献(NDC)』を提出し、5年ごとに更新する仕組みを持つ。各国が同一の削減率を一律に割り当てられる制度とは異なる。目標の提出と、実際の排出削減・取組状況を区別し、対象年や基準年も確認する。
要点の整理
要点の確認
- 国連は機関ごとの役割・権限・決定事項を見る。
- 最恵国待遇は相手国間、内国民待遇は輸入後の国内産品との比較が入口。
- WTOの原則には条件や例外がある。
- パリ協定のNDCは各国の取組を提出・更新する仕組み。
オリジナル確認問題と解説
オリジナル確認問題
実際の過去問本文の転載ではありません。理由を考えてから、正解と解説を確認してください。解答を記録する場合は学習アプリで解くこともできます。
問1 · ○か×か
国連総会はすべての加盟国から構成され、各国が一票を持つ。
問2 · ○か×か
安全保障理事会は、国際の平和と安全の維持に主要な責任を負い、国連憲章に基づき制裁等の措置を決定する権限を有する。
問3 · ○か×か
物品貿易の最恵国待遇は、輸入産品と国内産品の国内税だけを比較する原則である。
問4 · ○か×か
WTOの最恵国待遇には一切の例外がないため、FTAやEPAによる特別な待遇も常に禁止される。
問5 · ○か×か
内国民待遇という原則があることだけを理由に、輸入時の関税はすべて禁止されるといえる。
問6 · ○か×か
パリ協定のNDCは、各締約国が自国の目標等を提出し、5年ごとに更新する仕組みである。
根拠・参考資料
- 外務省:国連総会構成・一国一票・討議と勧告・事項による表決方法確認日 2026-10-23
- 外務省:国連安全保障理事会概要・安保理の役割。国連憲章第24条等に基づく権限確認日 2026-10-23
- WTO:Principles of the trading systemTrade without discrimination:MFN、National treatment、例外。物品貿易を中心に独自に整理確認日 2026-10-23
- 財務省税関:関税のしくみ2 関税率の種類:最恵国待遇の例外・EPAと原産地等の条件確認日 2026-10-23
- UNFCCC:The Paris Agreement気温目標・5年周期・NDC。参加国数等の変動値は使用しない確認日 2026-10-23
- 外務省:二国間クレジット制度(JCM)NDCの注:全締約国による5年ごとの提出・更新確認日 2026-10-23
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