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消滅時効:5年・10年と、完成猶予・更新

消滅時効:5年・10年と、完成猶予・更新|行政書士試験・民法

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一般の債権の消滅時効は、知った時から5年、行使できる時から10年が基本。援用、完成猶予、更新を区別し、催告で何度も時効を延ばせるという誤解をなくす。

読む目安12分 · 確認問題5問 · 法令等の確認日

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債権の消滅時効に5年と10年があるのは、どういう違いなの?

短答確認日

短い回答

一般の債権の消滅時効には、債権者が権利を行使できることを知った時から5年間行使しない場合と、権利を行使できる時から10年間行使しない場合という、起算点の異なる二つの制限があります。足して15年とはせず、特則や完成猶予・更新も分けて確認します。

以下の条件も合わせて確認してください。適用範囲と根拠は、対応する本文と原典で確かめられます。

あわせて確認する条件

  • ここでの5年・10年は、一般の債権についての民法166条1項の説明です。生命・身体侵害や不法行為の損害賠償請求権には別の規定があるため、すべての債権を同じ期間で扱いません。

  • 催告は6か月の完成猶予であり、その猶予中の再度の催告には同じ効果はありません。権利の承認は、その時から時効が新たに進行する更新です。催告と承認を同じ効果として扱いません。

  • 期間の経過だけで、裁判所が当然に時効による裁判をするわけではありません。民法145条は当事者等の援用を要します。期間が経過したかと、時効を主張したかを分けて確認します。

原典と対応する本文を見る 4件

この記事でわかること

一般の債権の消滅時効は、知った時から5年、行使できる時から10年が基本。援用、完成猶予、更新を区別し、催告で何度も時効を延ばせるという誤解をなくす。

  • 一般の債権の5年と10年の起算点を区別する
  • 援用しなければ裁判所が時効で裁判できないことを答える
  • 催告による完成猶予と、承認による更新を区別する

まず、全体をつかむ

消滅時効:5年・10年と、完成猶予・更新の全体図

要点を見渡してから、下の本文と具体例へ進みましょう。

消滅時効:5年・10年と、完成猶予・更新のページ要点の概観。教材の要約と全要点を原文で整理し、必要な成立要件・期間条件を補足する。詳しい条件・例外と根拠は本文で確認。上部右の作業着の人物は共通案内役。
消滅時効:5年・10年と、完成猶予・更新 タップで拡大 ↗
要点図を保存 ↓大きく読む ↗

1.一般の債権は、知った時から5年・行使できる時から10年

暮らしと契約を表す建物と鍵のアイソメイラスト

166条1項は、一般の債権について、権利を行使できることを債権者が知った時から5年間行使しない場合、または権利を行使できる時から10年間行使しない場合を定める。5年と10年を足すのではなく、起算点の違う二つの制限として確認する。生命・身体の侵害による損害賠償請求権、不法行為の損害賠償請求権などには別の規定があるため、すべての債権を同じ期間で処理しない。

民法:債権等の消滅時効

確認問題で確かめる ↓

2.援用とは、時効による利益を主張すること

確認と復習を表すヘッドホンと時計のアイソメイラスト

145条は、当事者が時効を援用しなければ裁判所がそれによって裁判できないとする。消滅時効では、保証人・物上保証人・第三取得者など権利の消滅について正当な利益を持つ者も含まれる。また146条は、時効の利益をあらかじめ放棄できないとする。時効期間が経ったかと、誰が時効を主張したかは分けて整理する。

民法:時効の援用・利益の放棄

確認問題で確かめる ↓

3.催告は6か月の完成猶予。承認は更新

会社と商取引を表す店舗のアイソメイラスト
催告による完成猶予はその時から6か月間、時効の完成を先送りする。承認による更新はその時から新たに進行する。催告の猶予中の再催告には同じ猶予効果がない。
完成猶予と更新

完成猶予は、一定の事由がある間、時効の完成を先送りする仕組み。150条では催告があった時から6か月を経過するまで完成しないが、その猶予中の再度の催告には同じ猶予効果はない。更新は、それまでの進行を踏まえずに新たな進行を始める仕組みで、152条は権利の承認があった時から新たに進行すると定める。裁判上の請求等は147条の完成猶予と、権利確定時の更新を分けて読む。

民法:催告による完成猶予民法:承認による更新民法:裁判上の請求等

確認問題で確かめる ↓

要点の整理

要点の確認

  • 一般の債権:知った時から5年/行使できる時から10年。特則がある。
  • 援用がなければ裁判所は時効によって裁判できない。あらかじめの利益放棄は不可。
  • 催告=6か月の完成猶予。承認=更新。猶予中の再度の催告では延ばせない。

オリジナル確認問題と解説

過去問論点に基づく確認問題

実際の過去問本文の転載ではありません。理由を考えてから、正解と解説を確認してください。解答を記録する場合は学習アプリで解くこともできます。

  1. 問1 · ○か×か

    民法166条1項の一般の債権について、権利を行使できることを知った時から5年間行使しないことは、消滅時効の原因となる。

    正解と解説を見る

    ○ 正しい

    166条1項1号。行使できる時から10年という2号の制限もある。

    対応する本文に戻る ↑
  2. 問2 · ○か×か

    民法166条1項の5年と10年は合算されるため、一般の債権は必ず15年間消滅時効にかからない。

    正解と解説を見る

    × 誤り

    起算点の違う二つの制限であり、足し算する規定ではない。

    対応する本文に戻る ↑
  3. 問3 · ○か×か

    当事者が時効を援用しなくても、裁判所は民法145条により当然に時効による裁判をすることができる。

    正解と解説を見る

    × 誤り

    145条は、援用しなければ裁判所が時効によって裁判することはできないと定める。

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  4. 問4 · ○か×か

    催告によって時効の完成が猶予されている間に再度催告すれば、民法150条により、同じ完成猶予の効果を繰り返し生じさせることができる。

    正解と解説を見る

    × 誤り

    150条2項は猶予中の再度の催告に同条1項の猶予効果を認めていない。

    対応する本文に戻る ↑
  5. 問5 · ○か×か

    民法152条によれば、権利の承認があると、時効はその時から新たに進行を始める。

    正解と解説を見る

    ○ 正しい

    承認による更新の効果である。催告による完成猶予と区別する。

    対応する本文に戻る ↑

根拠・参考資料

法令内容の確認基準日:

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