行政書士試験 · 商法・会社法
商取引を支える人とルール:支配人・代理商・売買

権限の範囲と、受領後の検査・通知を区別する
支配人と表見支配人の権限、使用人ではない代理商、商人間売買の検査・通知を整理する。個人商人と会社の対応規定を押さえ、裁判上と裁判外、直ちに通知と6か月以内の発見を混同しない。
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この記事でわかること
支配人と表見支配人の権限、使用人ではない代理商、商人間売買の検査・通知を整理する。個人商人と会社の対応規定を押さえ、裁判上と裁判外、直ちに通知と6か月以内の発見を混同しない。
- 支配人と表見支配人の権限を区別する
- 代理商と使用人を区別する
- 商人間売買の検査・通知の条件を説明する
1.支配人は裁判上も、表見支配人は裁判外の権限

商法21条の支配人は、商人の営業に関する一切の裁判上・裁判外の行為をする権限を持つ。代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗できない。一方、24条の表見支配人は、営業所の営業の主任者であることを示す名称を付された使用人について、営業所の営業に関する一切の裁判外の権限を認める制度で、相手方が悪意なら適用されない。会社についても会社法11条・13条に対応規定がある。役職名だけから、すべての代理権を一律に決めない。
2.代理商は使用人ではなく、取引の代理・媒介を担う

商法27条の代理商は、商人の平常の営業の部類に属する取引を代理・媒介する者で、その商人の使用人ではない。取引を代理・媒介したら遅滞なく商人へその旨の通知を発する義務がある。28条は、許可のない同種取引等を制限する。契約期間を定めなかった場合、30条により二か月前までの予告で解除でき、やむを得ない事由があればいつでも解除できる。会社の代理商には会社法16条以下の対応規定がある。
3.商人間の売買は、受領後の検査と発見後の通知

商法526条は商人間売買で、目的物を受領した買主に遅滞ない検査を求める。種類・品質・数量の契約不適合を発見したら直ちに通知を発しなければ、その不適合による追完・減額・損害賠償・解除をすることができない。直ちに発見できない種類・品質の不適合は、六か月以内に発見したときも同様に直ちに通知が必要となる。六か月という隠れた不適合の規定は数量まで含めていない。売主が不適合につき悪意の場合は同条2項の制限を適用しない。
要点の整理
要点の確認
- 支配人は営業に関する裁判上・裁判外、表見支配人は裁判外。
- 代理商は使用人ではない。代理も媒介も含む。
- 商人間売買は遅滞なく検査、発見したら直ちに通知。
- 隠れた種類・品質は六か月以内の発見、売主悪意の例外も確認。
オリジナル確認問題と解説
オリジナル確認問題
実際の過去問本文の転載ではありません。理由を考えてから、正解と解説を確認してください。解答を記録する場合は学習アプリで解くこともできます。
問1 · ○か×か
支配人は、その営業に関する一切の裁判上または裁判外の行為をする権限を有する。
問2 · ○か×か
表見支配人について、商法24条は営業所の営業に関する一切の裁判上の行為まで権限があるものとみなしている。
問3 · ○か×か
代理商は、商人の使用人ではない者で、平常の営業の部類の取引の代理または媒介をする者をいう。
問4 · ○か×か
期間の定めのない代理商契約は、商法30条により二か月前までの予告で解除でき、やむを得ない事由がある場合はいつでも解除できる。
問5 · ○か×か
商人間売買で、買主が検査により品質の不適合を発見した場合、原則として六か月以内ならいつ通知してもよい。
問6 · ○か×か
売主が契約不適合について悪意だった場合、商法526条2項の検査・通知に関する権利行使の制限は適用されない。
根拠・参考資料
- 商法:支配人・表見支配人第20条・第21条・第24条確認日 2026-10-23
- 会社法:会社の支配人・表見支配人第10条・第11条・第13条確認日 2026-10-23
- 商法:代理商第27条・第28条・第30条確認日 2026-10-23
- 会社法:会社の代理商第16~19条確認日 2026-10-23
- 商法:買主による目的物の検査及び通知第526条第1~3項確認日 2026-10-23
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