行政書士試験 · 商法・会社法
商法の入口:商人・商行為・商号・登記

営業の取引を、民法と特則の関係で読む
商事の法の適用順序と商人の定義を確認し、商行為、商号、登記の効力を整理する。個人商人と会社の規定を分け、登記の前後と第三者の認識を見る。
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2027年度の試験日・法令基準日は未確定。受験年度の公式情報で再確認する。
この記事でわかること
商事の法の適用順序と商人の定義を確認し、商行為、商号、登記の効力を整理する。個人商人と会社の規定を分け、登記の前後と第三者の認識を見る。
- 商法・商慣習・民法の適用関係を説明する
- 商人と商行為の基本を区別する
- 商号と商業登記の第三者保護を理解する
1.特別の定めを確認し、商法・商慣習・民法へ進む

商法1条は、商人の営業や商行為等について、他の法律に特別の定めがあるものを除き商法によるとする。商法に定めがない商事は商慣習に従い、それもなければ民法による。民法を丸ごと使わなくなるわけではない。また3条は、当事者の一方にとって商行為となる行為について、商法を双方へ適用する基本を定める。ただし、個々の規定が『商人間』などの条件を置く場合は、その条件を別に満たす必要がある。
2.商人と商行為を、行為の目的・営業との関係で整理する

商法4条1項の商人は、自己の名で商行為をすることを業とする者。店等の設備で物品販売を業とする者や鉱業を営む者には、同条2項のみなし規定もある。商行為には、501条の絶対的商行為、502条の営業としてするときの商行為、503条の商人が営業のためにする附属的商行為がある。503条2項は商人の行為を営業のためにするものと推定するが、私生活の行為まで例外なく営業上の行為になるわけではない。
3.商号の使用と、誤認を生む使い方を分ける

商法11条は、この編での商人から会社・外国会社を除いたうえで、氏、氏名その他の名称を商号にでき、登記もできるとする。会社については会社法6条が名称を商号とし、会社の種類を示す文字を必要とする。商法12条は不正の目的による他の商人との誤認のおそれのある名称等の使用を禁じる。14条では、自己の商号の使用を他人に許した商人が、営業主体を誤認して取引した者に対し、その取引の債務を他人と連帯して弁済する責任を負う。
4.登記の前後と、第三者が知っていたかを見る

商法9条1項は、この編により登記すべき事項について、登記の後でなければ善意の第三者に対抗できないとする。登記後でも、第三者が正当な事由で登記の存在を知らなかった場合は同様である。ここで善意は道徳的な善悪ではなく、事情を知らないことを指す。2項は故意・過失により不実の事項を登記した者が、不実であることを善意の第三者に対抗できないとする。会社の登記では会社法908条等の規定を確認する。
要点の整理
要点の確認
- 商法1条は特別法の定めを除き、商法→商慣習→民法という関係を示す。
- 商人の営業目的は推定であり、私生活の行為を無条件に含めない。
- 個人商人と会社の商号・登記の規定を区別する。
- 登記の効力は登記前後と第三者の認識・正当な事由を見る。
オリジナル確認問題と解説
オリジナル確認問題
実際の過去問本文の転載ではありません。理由を考えてから、正解と解説を確認してください。解答を記録する場合は学習アプリで解くこともできます。
問1 · ○か×か
商事について商法に定めがなく、商慣習もない場合には、商法1条2項により民法の定めによる。
問2 · ○か×か
当事者の一方だけにとって商行為となる場合、商法は相手方には一切適用されない。
問3 · ○か×か
商人の行為は営業のためにするものと推定されるが、私生活の行為も例外なく営業目的と確定するわけではない。
問4 · ○か×か
商法11条は、同条の商人について商号の登記をすることができると定める。
問5 · ○か×か
商法9条1項により、登記後であれば、正当な事由によって登記の存在を知らなかった第三者にも常に対抗できる。
問6 · ○か×か
故意または過失により不実の事項を登記した者は、その事項が不実であることを善意の第三者に対抗できない。
根拠・参考資料
- 商法:商事の適用関係・一方的商行為第1条・第3条確認日 2026-10-23
- 商法:商人・商行為第4条・第501~503条確認日 2026-10-23
- 商法:商号・誤認を招く使用・名板貸第11条・第12条・第14条確認日 2026-10-23
- 会社法:会社の商号第6条・第8条・第9条確認日 2026-10-23
- 商法:登記の効力第9条確認日 2026-10-23
- 会社法:登記の効力第908条確認日 2026-10-23
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