行政書士試験 · 商法・会社法
会社の再編と終了:事業譲渡・合併・株式交換・清算

何が移り、どの会社が残るかを図にする
事業の移転、権利義務の承継、株式による親子会社化、会社の組織変更を区別する。解散した会社が清算目的の範囲で存続することも押さえる。
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2027年度の試験日・法令基準日は未確定。受験年度の公式情報で再確認する。
この記事でわかること
事業の移転、権利義務の承継、株式による親子会社化、会社の組織変更を区別する。解散した会社が清算目的の範囲で存続することも押さえる。
- 事業譲渡と合併・分割の違いを整理する
- 株式交換・株式移転と組織変更の定義を説明する
- 解散と清算を別の段階として理解する
1.事業譲渡は、契約の承認と個別の移転条件を確認する

会社法467条は、株式会社の事業全部の譲渡や重要な一部の譲渡等について、原則として効力発生日の前日までの株主総会承認を求める。必要な株主総会決議は309条2項の特別決議である。重要な一部の譲渡でも譲渡資産の帳簿価額が法定の総資産額の5分の1以下等なら除かれ、定款で割合を引き下げることもできる。468条には特別支配会社等との関係による例外もある。契約上の地位の移転については民法539条の2の相手方の承諾等も確認する。
2.合併は権利義務全部の承継。分割は事業の権利義務を承継する

2条27号の吸収合併では、消滅する会社の権利義務全部を存続会社へ承継させる。28号の新設合併は、二以上の消滅会社の権利義務全部を新たな会社へ承継させる。29・30号の会社分割は、株式会社または合同会社の事業に関する権利義務の全部・一部を他の会社または新設会社へ承継させる。分割する側の会社の種類を限定している点も重要。承認、反対株主の保護、債権者の異議等は、再編類型と当事会社ごとの条件を確認する。
4.解散しても直ちに消えるとは限らない。清算のために存続する

471条は株式会社の解散事由として、存続期間満了、定款上の事由、株主総会決議、合併による消滅、破産手続開始決定、法定の裁判等を定める。475条の清算をする場合、476条により清算が結了するまで清算目的の範囲内で会社はなお存続するものとみなされる。481条の清算人の職務は、現務の結了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の分配等である。合併による消滅や破産手続未終了の場合等、通常の清算をしない例外もある。
要点の整理
要点の確認
- 事業譲渡は社内承認と契約等の移転条件を分け、適用除外も確認する。
- 吸収合併は消滅会社の権利義務全部、分割は事業の権利義務の全部・一部。
- 株式交換・株式移転は株式が移る。組織変更は会社の種類が変わる。
- 清算株式会社は清算目的の範囲で結了まで存続する。
オリジナル確認問題と解説
オリジナル確認問題
実際の過去問本文の転載ではありません。理由を考えてから、正解と解説を確認してください。解答を記録する場合は学習アプリで解くこともできます。
問1 · ○か×か
株式会社の事業全部の譲渡は、会社法467条・468条等を確認する必要がなく、どの場合も代表者一人の判断だけで決められる。
問2 · ○か×か
吸収合併は、消滅する会社の権利義務全部を、合併後存続する会社へ承継させる制度である。
問3 · ○か×か
会社法2条29・30号は、会社分割で事業の権利義務を移す側となれる会社を、株式会社または合同会社としている。
問4 · ○か×か
株式交換は、株式会社の発行済株式全部を、他の株式会社または合同会社に取得させるものである。
問5 · ○か×か
合同会社が組織を変更して株式会社となることは、会社法2条26号の組織変更に当たる。
問6 · ○か×か
清算をする株式会社は、解散の時点で直ちに一切の能力を失うため、その後は債権の取立てや債務の弁済もできない。
根拠・参考資料
- 会社法:事業譲渡等の承認と例外第467条・第468条・第309条第2項第11号確認日 2026-10-23
- 民法:契約上の地位の移転第539条の2確認日 2026-10-23
- 会社法:合併と分割の定義第2条第27~30号確認日 2026-10-23
- 会社法:吸収合併等の関係者の保護の例第789条・第797条。対象・当事会社・例外等は各条ごとに確認確認日 2026-10-23
- 会社法:解散と清算第471条・第475条・第476条・第481条確認日 2026-10-23
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