行政書士試験 · 憲法
国会:任期・議決・議員特権・国政調査

総議員と出席議員の数字を分ける
国会の代表性と二院制をつかみ、議員任期・議事の定足数・議決の数字を比較する。法律案の再可決は、憲法改正の発議と母数が異なる。
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法律案の再可決と憲法改正の発議では、必要な賛成数の数え方はどう違うの?
短答確認日
短い回答
法律案の衆議院での再可決は、衆議院の出席議員の3分の2以上が基準です。憲法改正の発議は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成が必要で、母数も対象となる議院も異なります。改正は国会の発議だけで成立するのではなく、国民の承認も必要です。
以下の条件も合わせて確認してください。適用範囲と根拠は、対応する本文と原典で確かめられます。
あわせて確認する条件
憲法59条2項は、衆議院で可決し、参議院が異なる議決をした法律案を、衆議院が再び可決する場合の規定です。各議院の総議員の3分の2と置き換えません。
憲法96条1項の発議は、両院の合計人数ではなく各議院ごとに総議員を基準にします。国民の承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際に行われる投票で、その過半数の賛成が必要です。
原典と対応する本文を見る 2件
- 日本国憲法
第41条・第42条・第43条・第45条・第46条・第56条・第59条
原典確認日
- 日本国憲法:改正は国会の発議と国民の承認。9条は二項を読む
第9条・第96条
原典確認日
この記事でわかること
国会の代表性と二院制をつかみ、議員任期・議事の定足数・議決の数字を比較する。法律案の再可決は、憲法改正の発議と母数が異なる。
- 全国民の代表と、二つの議院の任期を説明する
- 定足数は総議員の3分の1以上を説明する
- 法律案の衆議院再可決は出席議員の3分の2以上を説明する
- 不逮捕は会期、免責は議院内の演説等と院外の責任という範囲を読む。
- 両議院は各々国政調査を行い、臨時会の要求は一院の総議員4分の1以上。
1.全国民の代表と、二つの議院の任期

43条は両議院を全国民を代表する選挙された議員で構成するとする。45条の衆議院議員の任期は4年だが、解散で満了前に終了する。46条の参議院議員は6年、3年ごとに半数を改選する。
2.定足数は総議員の3分の1以上

56条1項は、各議院の総議員の3分の1以上の出席がなければ議事を開き議決できないとする。一般の議決は同条2項により原則出席議員の過半数で、可否同数は議長が決する。特別の定めがある議決は別に確認する。
3.法律案の衆議院再可決は出席議員の3分の2以上

59条は法律案が原則両議院の可決で法律になるとし、衆議院可決後に参議院が異なる議決をした場合、衆議院の出席議員の3分の2以上で再可決する仕組みを定める。予算などの手続や、憲法改正の総議員という要件とは分ける。
4.議員特権は、場面と範囲を限定して読む

49条は議員の歳費、50条は会期中の不逮捕に関する特権、51条は議院で行った演説・討論・表決について院外で責任を問われないことを定める。不逮捕特権には法律の定める場合の例外があり、会期前に逮捕された議員の釈放にはその議院の要求が必要となる。免責特権も、議員の日常の発言や行動をすべて無責任にする制度ではない。
5.国政調査と、臨時会を求める人数

62条により、両議院はそれぞれ国政を調査し、証人の出頭・証言や記録の提出を要求できる。国会全体だけでなく各議院の権能として読む。53条は、いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣が臨時会の召集を決定しなければならないとする。通常の議事の定足数である3分の1以上とは母数の数字が違う。
要点の整理
要点の確認
- 43条は両議院を全国民を代表する選挙された議員で構成するとする。
- 56条1項は、各議院の総議員の3分の1以上の出席がなければ議事を開き議決できないとする。
- 59条は法律案が原則両議院の可決で法律になるとし、衆議院可決後に参議院が異なる議決をした場合、衆議院の出席議員の3分の2以上で再可決する仕組みを定める。
- 不逮捕は会期、免責は議院内の演説等と院外の責任という範囲を読む。
- 両議院は各々国政調査を行い、臨時会の要求は一院の総議員4分の1以上。
オリジナル確認問題と解説
過去問論点に基づく確認問題
実際の過去問本文の転載ではありません。理由を考えてから、正解と解説を確認してください。解答を記録する場合は学習アプリで解くこともできます。
問1 · ○か×か
参議院議員の任期は6年で、3年ごとに半数を改選する。
問2 · ○か×か
56条1項の議事の定足数は、各議院の総議員の3分の1以上の出席である。
問3 · ○か×か
59条2項による法律案の衆議院再可決には、出席議員の3分の2以上の多数が必要である。
問4 · ○か×か
56条2項の一般の議決は、憲法に特則がない場合でも必ず総議員の3分の2以上を要する。
問5 · ○か×か
憲法51条の免責特権は、議員が私生活で行ったすべての発言についても、当然に院外の責任を免除する。
問6 · ○か×か
国政に関する調査は、憲法62条により両議院がそれぞれ行うことができる。
問7 · ○か×か
憲法53条の臨時会の召集決定を要求できる人数は、いずれかの議院の総議員の3分の1以上である。
根拠・参考資料
- 日本国憲法第41条・第42条・第43条・第45条・第46条・第56条・第59条確認日 2026-10-22
- 日本国憲法第49条〜第51条確認日 2026-10-23
- 日本国憲法第53条・第56条・第62条確認日 2026-10-23
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