行政書士試験 · 行政法
行政手続法:審査基準・処分基準・理由提示

義務と努力義務を、申請と不利益処分の2列で整理
申請を審査する側のルールと、不利益処分をする側のルールを比較する。審査基準は設定義務、処分基準は設定・公表とも努力義務。理由提示と事前手続にはそれぞれ例外がある。
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審査基準と処分基準では、設定と公表の義務はどう違うの?
短答確認日
短い回答
行政手続法5条の審査基準は、設定が義務で、公表も原則として義務です。12条の処分基準は、設定と公表の両方が努力義務です。審査基準の公表に例外があることを、設定義務まで例外になるという意味に広げず、設定と公表を分けて比較します。
以下の条件も合わせて確認してください。適用範囲と根拠は、対応する本文と原典で確かめられます。
あわせて確認する条件
審査基準の公表は、行政上特別の支障があるときが例外です。5条3項の公表の例外であり、審査基準を定めなくてもよいという規定ではありません。
審査基準も処分基準も、定めるときは対象の許認可等又は不利益処分の性質に照らし、できる限り具体的なものにする必要があります。
ここで比較するのは行政手続法の規定です。同法の規定事項について他の法律に特別の定めがある場合は、1条2項によりその定めを確認します。
原典と対応する本文を見る 2件
- 行政手続法:審査基準・処分基準
第5条・第12条
原典確認日
- 行政手続法
第1条第2項
原典確認日
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役所が公表した標準処理期間を過ぎたら、申請は自動的に許可されるの?
短答確認日
短い回答
行政手続法6条の標準処理期間を過ぎたというだけで、申請が自動的に許可されたことにはなりません。通常必要な標準的期間を示す仕組みであり、期間内の許可を保証する制度ではありません。個別法に特別の定めがある事項は、別に確認します。
以下の条件も合わせて確認してください。適用範囲と根拠は、対応する本文と原典で確かめられます。
あわせて確認する条件
標準処理期間を定めることは努力義務ですが、定めた場合の公表は義務です。標準期間を過ぎた事実と、許認可の判断・処分があったかは区別します。
他の法律に特別の定めがある事項は、その定めによります。具体的な申請では個別法の期間や手続を確認し、この一般論だけで許可の成立を判断しません。
原典と対応する本文を見る 2件
- 行政手続法:標準処理期間
第6条
原典確認日
- 行政手続法
第1条第2項
原典確認日
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不利益処分の前には、必ず聴聞をしなければならないの?
短答確認日
短い回答
必ず聴聞になるわけではありません。行政手続法13条が適用される場合、許認可の取消しや資格・地位を直接奪う処分などは原則として聴聞、それ以外は原則として弁明の機会の付与です。行政庁が相当と認めて聴聞を行う場合や、同条2項の適用除外、個別法の特則も確認します。
以下の条件も合わせて確認してください。適用範囲と根拠は、対応する本文と原典で確かめられます。
あわせて確認する条件
公益上緊急に不利益処分をする必要があり、意見陳述のための手続を執ることができないときなど、13条2項に列挙された除外を別に確認します。単に急いでいるというだけで事前手続不要とは決めません。
弁明は、行政庁が口頭を認めた場合を除いて弁明書の提出で行い、証拠書類等も提出できます。聴聞と弁明の機会の付与を同じ方式として覚えません。
他の法律に特別の定めがある事項は、その定めによります。ここでの区分は行政手続法13条の一般的な説明であり、具体的な処分では適用法令と除外の有無を確かめます。
原典と対応する本文を見る 3件
- 行政手続法:不利益処分の事前手続
第13条
原典確認日
- 行政手続法
第1条第2項
原典確認日
- 行政手続法
第15条・第18条・第19条・第24条・第26条・第29条
原典確認日
この教材の要点と根拠
まず、要点から
申請を審査する側のルールと、不利益処分をする側のルールを比較する。審査基準は設定義務、処分基準は設定・公表とも努力義務。理由提示と事前手続にはそれぞれ例外がある。
ここでは要点を示します。適用される条件や例外は、下の本文と原典で確認してください。
条件・例外を確認する要点
- 審査基準:設定義務・原則公表義務。処分基準:設定と公表の努力義務。
- 標準処理期間:設定努力義務・定めたら公表義務。
- 不利益処分の事前手続と、処分時の理由提示を分けて確認する。
原典を確認する 4件
- 行政手続法:審査基準・処分基準
第5条・第12条
原典確認日
- 行政手続法:標準処理期間
第6条
原典確認日
- 行政手続法:理由提示
第8条・第14条
原典確認日
- 行政手続法:不利益処分の事前手続
第13条
原典確認日
学習目標を確認する 3項目
- 審査基準と処分基準の義務の違いを答える
- 標準処理期間の設定と公表を区別する
- 聴聞と弁明の機会の付与の基本的な分岐を理解する
見分ける入口
許可を出す?取り消す?
どちらも「基準」。でも、設定と公表の義務は異なります。まず表の同じ行で比べてみましょう。
1.審査基準は義務、処分基準は努力義務

| 確認すること | 審査基準5条 | 処分基準12条 |
|---|---|---|
| 設定する | 義務 | 努力義務 |
| 公表する | 原則義務※公表の例外 | 努力義務 |
※ 審査基準の「公表」には例外。行政上特別の支障があるときは、この限りではありません。設定義務の例外ではありません。
両方に共通:定めるときは、それぞれの対象の性質に照らして、できる限り具体的にします。努力義務を「しなくてよい」とは覚えません。
申請に対し許認可等をするか判断する審査基準は、行政手続法5条で設定が義務づけられる。原則として公にする義務もあるが、公表には行政上特別の支障がある場合の例外がある。一方、不利益処分をするか、どの内容にするか判断する処分基準は、12条により設定・公表の両方が努力義務。いずれも定める際はできる限り具体的にする。
2.期間は「設定」と「定めた後の公表」を分ける

標準処理期間 · 6条
期間を定める
努力義務期間を公表する
義務「標準は30日」と公表しても、
31日目に自動で許可されるわけではありません。
標準処理期間と、申請を拒否するときの理由提示は別のルールです。理由提示の条件・例外は、下の本文で確認します。
標準処理期間は、申請から処分までに通常必要な標準的期間。6条は設定を努力義務とし、定めたときは公表を義務づける。これは、必ずその期間内に許可するという保証ではない。また、申請拒否の理由は原則として拒否と同時に示す。客観的基準への不適合が申請内容から明らかな場合など、8条ただし書の条件を満たすときは申請者の求めに応じた提示で足りる。
3.資格を失わせる処分などは原則として聴聞

不利益処分の前 · 13条
資格・地位を直接奪う処分など原則聴聞
不利益処分原則弁明の機会の付与
原則だけで決めつけない。行政庁が相当と認めて聴聞を選ぶ場合や、緊急時など13条2項の適用除外、個別法の特則も確認します。
事前手続と理由提示は別。不利益処分の理由提示は14条で確認します。
13条は、不利益処分の前に意見を述べる手続を定める。許認可等の取消し、資格・地位を直接奪う処分などは原則として聴聞。それ以外は原則として弁明の機会の付与となるが、行政庁が相当と認めて聴聞を選ぶ場合もある。公益上緊急で事前手続ができない場合など、13条2項には適用除外が列挙されている。不利益処分の理由提示は14条で別に確認する。
要点の整理
要点の確認
- 審査基準:設定義務・原則公表義務。処分基準:設定と公表の努力義務。
- 標準処理期間:設定努力義務・定めたら公表義務。
- 不利益処分の事前手続と、処分時の理由提示を分けて確認する。
オリジナル確認問題と解説
過去問論点に基づく確認問題
実際の過去問本文の転載ではありません。理由を考えてから、正解と解説を確認してください。解答を記録する場合は学習アプリで解くこともできます。
問1 · ○か×か
行政手続法5条による審査基準の設定は、努力義務にとどまる。
問2 · ○か×か
行政手続法12条による処分基準の設定と公表は、いずれも努力義務である。
問3 · ○か×か
行政庁が行政手続法6条の標準処理期間を定めた場合、その公表は義務である。
問4 · ○か×か
行政手続法8条によれば、申請拒否の理由は、例外なく必ず処分と同時に示さなければならない。
問5 · ○か×か
行政手続法13条では、許認可等を取り消す不利益処分について、同条2項の適用除外等がなければ、聴聞を行うのが原則である。
根拠・参考資料
- 行政手続法:審査基準・処分基準第5条・第12条確認日 2026-10-22
- 行政手続法:標準処理期間第6条確認日 2026-10-22
- 行政手続法:理由提示第8条・第14条確認日 2026-10-22
- 行政手続法:不利益処分の事前手続第13条確認日 2026-10-22
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