行政書士試験・科目別目次
行政法の教材
行政の活動・手続・不服申立て・裁判・損害賠償を一つの地図でつかむ。最初は処分の意味から始める。
行政行為の入口:許可・拒否・行政指導を分ける
最初に押さえるのは、役所の行為の名前より、その行為がどのような効果を持つか。許可を求める申請、申請への拒否、任意の協力を求める行政指導を区別すると、手続と救済のルールがつながる。
行政手続法:審査基準・処分基準・理由提示
申請を審査する側のルールと、不利益処分をする側のルールを比較する。審査基準は設定義務、処分基準は設定・公表とも努力義務。理由提示と事前手続にはそれぞれ例外がある。
行政不服審査法:審査請求の相手・期限・効果
審査請求は、行政庁に処分などの見直しを求める制度。違法だけでなく不当も扱い、一般の処分についての期間は原則3か月・1年。請求しただけで処分は止まらない。
行政事件訴訟法:取消訴訟の入口と期限
取消訴訟は処分などの取消しを裁判所に求める訴え。入口では原告適格、被告、出訴期間を確認する。審査請求を必ず先に行う制度ではなく、提訴による自動停止もない。
国家賠償法:人のミスと施設の欠陥を分ける
国家賠償法1条は公務員の職務上の違法行為、2条は公の営造物の設置・管理の瑕疵を扱う。被害者への賠償責任と、公務員等への内部的な求償は分けて判断する。
法律による行政:法律の優位と法律の留保
法律による行政では、既存の法律に反しないことと、一定の活動に法律上の根拠を要することを区別する。法律の留保の範囲には学説の議論がある。
羈束と裁量:裁量があっても司法審査はある
法令が判断・選択の余地を残すかを確認する。裁量処分は何をしても適法なのではなく、行政事件訴訟法30条の逸脱・濫用審査の対象となる。
行政行為の効力:公定力・不可争力・執行を区別
無効に至らない処分を権限ある機関が取り消すまで有効として扱うこと、争訟期間の制限、義務の強制的実現を別の問題として学ぶ。
行政行為の無効・取消し・撤回
違法な処分がすべて当然無効になるわけではない。取消しと撤回は効力を失わせる理由と時間的な働きを分け、実際の法令用語も確認する。
行政行為の附款:許可に付く条件と限界
許可等の本体に付加される条項を確認し、根拠法の目的と制限に照らして読む。道路法87条を例に、必要性と不当な義務を課さない限界を学ぶ。
行政立法・行政計画・行政契約
行政は個別処分だけで仕事をしない。命令・通達、将来の計画、合意による契約を区別し、それぞれの法的根拠と手続を見る。
行政上の義務履行確保:代執行と他の手段
行政代執行は他人が代わってできる行為について、公益等の要件を満たす場合の手段。戒告・令書・費用徴収を追い、制裁や即時強制と同じものとしない。
行政手続法の適用範囲:国・自治体・特別法
まず他の法律の特則、次に行為の種類と適用除外を確認する。自治体の処分は根拠が法律か条例・規則か、行政指導は誰が行うかを分ける。
申請に対する処分:審査開始・補正・拒否
申請の到達後は遅滞なく審査を始める。形式上の不備があれば補正を求めるか拒否し、審査基準・標準処理期間・拒否理由を別々に確認する。
不利益処分:処分基準と理由提示の例外
不利益処分では、基準、事前手続、理由提示を順に確認する。理由を直ちに示せない例外があっても、その後の提示が不要になるとは限らない。
聴聞と弁明:通知・資料閲覧・主宰者
聴聞では事前の通知、資料閲覧、主宰者による調書・報告書を確認する。弁明は原則書面で行う。聴聞の主宰者と処分する行政庁は役割を分ける。
行政指導・届出・処分等の求め
行政指導は任意の協力を基本とし、方式や中止の求めにも要件がある。届出の手続上の義務は、形式を満たした届出が提出先へ到達した時に履行される。
意見公募手続:30日・考慮・結果公示
命令等の案を示し、意見を募り、十分考慮して、結果と理由を公示する。期間は原則30日以上だが、例外や短縮の特例がある。
審査請求の対象・期間・教示
処分の審査請求期間を、不作為の審査請求へそのまま当てはめない。相手方への職権の教示と、利害関係人から求められた場合の教示も比較する。
審査請求の流れ:審理員・審査庁・審査会
原則的な手続では審理員が審理し、審理員意見書を提出する。所定の場合は審査会へ諮問し、最終的に審査庁が裁決する。例外と理由の記載を確認する。
審査請求の執行停止と裁決
審査請求で処分は自動停止しない。執行停止の権限は審査庁の位置づけで異なり、本案では却下・棄却・認容や不利益変更禁止を確認する。
再調査の請求・再審査請求:使える場合と期限
再調査・再審査はいずれも法律に定めがある場合の制度。再調査は処分庁への見直し要求、再審査は審査請求の裁決への不服を扱い、期間も比較する。
行政事件訴訟の4類型:抗告・当事者・民衆・機関
行政事件訴訟法2条の4類型を入口にし、何を求め、どの資格で訴えるかを比べる。民衆・機関訴訟は法律に定める場合と者に限られる。
原処分主義と裁決固有の瑕疵:何の違法を、どの訴えで争うか
営業停止とそれを維持する棄却裁決を例に、原処分の違法と裁決固有の瑕疵を分ける。10条2項の条件、審査請求前置との違い、個別法による裁決主義まで確認する。
取消訴訟の処分性:名称より法的な働きを見る
取消訴訟の対象となる処分かを、行為の名称だけでなく権利義務への法的な働きから検討する。処分性という訴訟の入口と、処分が違法かという本案を分ける。
原告適格と訴えの利益:誰のどの利益か
取消しを求める法律上の利益を確認する。第三者の利益は条文の文言だけで決めず、目的・利益の内容・侵害の態様などを検討し、効果消滅後の利益も区別する。
取消訴訟の提起:被告・管轄・期間・前置
誰を被告とするか、どの裁判所に出せるか、いつまでか、裁決を先に経る必要があるかを別々に検討する。管轄は処分庁所在地だけに固定しない。
取消訴訟の執行停止:要件と停止の範囲
取消訴訟の提起は処分を自動停止しない。裁判所への申立てによる救済には、重大な損害・緊急性と消極要件があり、効力停止には補充的な位置づけがある。
取消判決の効力と事情判決
取消判決は第三者への効力と関係行政庁への拘束力を持つ。申請拒否の取消し後の再処分を確認し、事情判決の厳格な要件と違法宣言を押さえる。
義務付け・差止めと仮の救済
義務付けは申請型と非申請型で要件が違う。差止めと仮の救済は、対象、損害、緊急性、本案の見込みを分けて確認する。
無効等確認と不作為の違法確認
処分の存否・効力を確認する訴えと、法令上の申請への無応答の違法を確認する訴えを比べる。無効等確認の補充性と、不作為確認の申請者要件を読む。
国賠1条:責任の要件・求償・民法の補充
公務員の職務上の違法行為について要件を分解する。求償の故意・重大過失と、国・公共団体の責任の故意・過失を比較し、民法等の補充も確認する。
国賠2条:営造物の瑕疵と費用負担者
公の営造物の設置・管理の瑕疵による責任を確認する。損害の原因に責任を負う者への求償と、管理者・費用負担者が異なる場合の責任を整理する。
損失補償と国家賠償の区別
国家賠償と損失補償を、行政活動の違法性と負担の性質から分ける。憲法29条3項と、特別の犠牲に関する判例の考え方を入口にする。
地方自治法:自治体の種類と事務
普通・特別地方公共団体の分類を押さえ、市町村の基礎的役割と都道府県の広域的役割、自治事務と法定受託事務を比べる。
国等の関与:是正の要求と是正の指示を区別する
普通地方公共団体への関与の根拠を確認し、245条の5の要求と245条の7の指示を、事務の種類・主体・経路・要件・効果で比べる。市町村の第二号法定受託事務、書面の例外、別制度の指示も取り落とさない。
地方議会・長・条例・規則
条例・予算等の議決を行う議会と、自治体を代表し事務を執行する長を分ける。条例と長の規則には、それぞれ根拠と範囲がある。
直接請求・住民監査請求・住民訴訟
条例制定改廃の直接請求と、財務会計上の行為等に対する住民監査請求を比較する。住民訴訟は監査請求を経る仕組みと、違法の対象を確認する。
自治体の財産・契約・公の施設
自治体の財産の分類と契約方法を確認する。公の施設では、正当理由のない利用拒否と不当な差別が禁止され、指定管理にも法定手続がある。







































